中国史的唯漫論
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中国近現代史を舞台とした漫画

手塚治虫「一輝まんだら」横山光輝「狼の星座」皇なつき「燕京伶人抄」「燕京伶人抄(弐)」高橋葉介「夢幻紳士」村上もとか「龍-RON」八坂考訓「青龍」原哲夫「蒼天の拳」森川久美「蘇州夜曲」「南京路に花吹雪」「Shang-hai 1945」安彦良和「虹色のトロツキー」本宮ひろ志「国が燃える」藤子不二雄A「劇画毛沢東伝」ひさうちみちお「紅い老婆」ひさうちみちお「陳さん都会へ行く」森川久美「セルロイド・ドリーミング」
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〜中国史的漫画紹介(近現代)〜
「一輝まんだら」
手塚治虫
角川書店
長編・2巻完結
★1900年、義和団の挫折。それにより加速する中国の半植民地化の中、「真の革命」を目指す王太白と三娘は日本へ逃げる。
そこでのちに二・二六事件で有名な北一輝に出会う。(太平の逸民さま紹介)
∇やや中国を「野蛮」に描きすぎている感があるが
当時のアジアで唯一近代化・帝国主義化を進めていった日本
なお革命を必要としなければならなかった中国
手塚治虫の作品で近代の大舞台をモチーフにした作品は
「アドルフに告ぐ」とこれだけであろう(太平の逸民さま推薦)
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「狼の星座」
横山光輝
講談社
長編・7巻完結

∇主人公が丁稚奉公してる時に、歌ってた鼻歌が
狭い日本に住み厭きたから大陸に行こう
ってな内容の歌詞で、自分も何時か中国に行って
一旗挙げようなんて思いました。(いながやのそうりょうさま推薦)

「燕京伶人抄」
皇なつき
角川書店
長編
★1920年代の燕京、大家の少爺・如山の戯好きに激怒する兄・如海の真意とは…。
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「燕京伶人抄(弐) 女児情」
皇なつき
角川書店
長編
★1920年代、北京。旧社会の桎梏と、新社会への覚醒が入り交じる中、少女達の「女児情(むすめごころ)」は揺れ動く・・・。
生まれる前から決められていた結婚に反発し、軍閥将軍の妾にされた友人を憂う。かつて酔いしれた自由恋愛の末路は、やむやく手放した愛娘に忘れ去られること。金のために始めた裸体画のモデルに感じ始めた「芸術に参加する」という誇りは、無惨にも・・・。(あんようめいずさま紹介)
∇短編集なので、ストーリーが今ひとつ突っ込み不足なのですが、絵はとても綺麗ですし、中国迷の著者らしく、当時の北京の風俗が丁寧に描写されていて楽しめます。(あんようめいずさま推薦)

「夢幻紳士(冒険活劇編)」
高橋葉介
徳間書店・朝日ソノラマ・スコラ漫画文庫
長編・全7巻
★物語は、昭和初期の東京を舞台に、15歳の少年探偵とその家族が活躍する、荒唐無稽なコメディです。(あんようめいずさま紹介)
∇これの何処が「中国史」関連なんじゃ、と言われそうですが・・・、
著者は近代建築好きと見え、主人公が上海や満州で活躍する回の建築の描写はかなりリアルです。昨年、中国近代建築行脚の旅(笑)をした私は、現地で撮った写真と漫画の画面を見比べては感心しております。
中国の近代建築は面白い! 建築の様式に列強間の勢力争いも透けて見えるようで、奥深いものがあります。(日本と同様、どんどん取り壊されておりますが・・・。嗚呼、勿体ない。)(あんようめいずさま推薦)
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「龍-RON」
村上もとか
小学館
長編
★昭和初期から十五年戦争期の日本と中国を舞台とした大河ドラマ。
 華族・財閥の御曹司で剣と中国武術の達人で、母親が紫禁城の秘密組織の工作員で、昔女中奉公していた映画スタァと恋仲の主人公・押小路龍が、歴史の表とか裏で活躍します。(マッツィーニさま紹介)
∇いろんなものを詰め込みすぎて少々破綻気味ではありますが、基本的なレベルは高い作品です。 押小路龍はおよそマンガの主人公がでくわしそうな試練をすべて体験しています(決闘・悲恋・冤罪・出生の秘密・記憶喪失etc..)。 歴史上の人物では北一輝、石原完爾、甘粕正彦、中国側では溥儀、魯迅、毛沢東、周恩来なんかが登場します(マッツィーニさま推薦)

「青龍−ブルードラゴン−」
木内一雅・八坂考訓
講談社
長編


「蒼天の拳」
原哲夫
新潮社
長編
★北斗の拳の続編というかケンシロウの先々代伝承者の話。 20世紀初頭の上海を舞台にしています。 北洋軍閥の元帥(おそらく実在しない)やナチスの影のちらほら登場する。(ヒロ男爵さま紹介)
∇20世紀初頭の上海を舞台に繰り広げられています。 馬賊、軍閥、黒世界、関東軍などが登場します。(ヒロ男爵さま推薦)

「蘇州夜曲」
森川久美
白泉社
長編・完結
★昭和初年、新聞記者の本郷は、陸軍の大物・影村月心に睨まれて上海に飛ばされる。そこで歌手のリリィや青年・黄子満と知り合うが、やがて陰謀に巻き込まれて…。
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「南京路に花吹雪」
森川久美
白泉社
長編・4巻完結(文庫版全3巻)
★日中戦争開戦前夜の上海。本郷や黄たちは、軍非戦派の小此木大佐の下で結成された地下組織「54号」に参加し、開戦を阻止しようと動くが…。

「Shang-hai 1945」
森川久美
小学館
長編・2巻完結
★1944年、新聞記者の本郷は、二年ぶりに南方から上海に戻ってきた。そこで蔡文姫と再会して…。
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「虹色のトロツキー」
安彦良和
潮出版社
長編・8巻完結
★日本植民地下の満州、そこに建学された建国大学にトロツキーを呼ぶ計画が石原莞爾らによってひそかに立案された。日蒙二世のウムボルトはその計画にいやおうなく巻き込まれて…。

「国が燃える」
本宮ひろ志
集英社
長編・9巻完結


「劇画毛沢東伝」
藤子不二雄A
実業之日本社
長編・1巻完結
★1970〜71年に『漫画サンデー』に連載された革命家シリーズ第一弾。毛沢東の生涯を骨太に描く。

「紅い老婆」
ひさうちみちお
『歌の上手な娘』(青林堂1994)収録
短編・完結
★初出は、ガロ1993年。 1960年代後半、毛沢東に心酔する李婆さんが巻き起こすご近所文化大革命。中国人に「この人、あの時代の中国人の心、よーくわかってるね。」と言わしめた文革マンガの傑作。(orubhatraさま紹介)
∇ひさうちみちおは知られざる文革マニアで、アニタ・チャンほか 『チェン村:中国農村の文革と近代化』(筑摩書房1989)のマンガ化も計画していたらしいが、さすがにこちらはいまだ実現していない。(orubhatraさま推薦)

「陳さん都会へ行く」
ひさうちみちお
『歌の上手な娘』(青林堂1994)収録
短編・完結
★初出は、ガロ1992年。 1960年代後半、山を下りた仙人・陳さんが文化大革命にまきこまれ、批判集会に引っぱり出される、というお話。(orubhatraさま紹介)
∇(orubhatraさま推薦)

「セルロイド・ドリーミング」
森川久美
白泉社・角川書店
長編・1巻完結
★1984年当時、中国返還まで13年をきった香港を舞台にした物語で、終戦直後の古美術品窃盗や、文化大革命などに起因する悲劇が取り上げられていました。(あんようめいずさま紹介)
∇「南京路」の次に連載された作品です。著者も、この時期は、近現代の中国に傾倒していたのでしょう。
同じ著者が、「コミックトムプラス」で、宋家の三姉妹を扱った漫画の連載を開始したそうです。(10/6発売)私もまだ読んでいないのですけれど・・・・。
尚、当時、12,3だった私は、小・中学校の図書室で中国近現代史の本を借りて、懸命に漫画の背景を理解しようと努めたものでした。「文革」については、この漫画で知ったと言っても過言ではありません。その後、私が近現代史や中国語をやるきっかけとなった、思い出深い作品です。(あんようめいずさま推薦)
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