機能訓練に参加して          


 
私は進行性筋ジストロフィーで徐々に筋肉が衰えて、障害者手帳も3級から2級、
今では1級になって
色々な
事に不自由を感じ、一人では出来ないことが多くなりました。
整った環境の"ビラあさやま"で毎週水曜日に機能訓練に参加し、
今年で3年が終わろうとしています。

一人で行く自信もなく、母と一緒にやっと参加している状態で、
正直、美味しい給食が楽しみだったかなぁ。

午前中は体育館にマットを敷いてもらって、身体を動かしたり、腹式呼吸の大切さや
寝たきりにならないための運動を教えてもらいました。

午後には季節を考慮した楽しい行事や、保健婦さん達の話しは勉強になり有意義でした。


1年目の初夏には歩行訓練で日御碕灯台に連れていっていただき、ドライブは素晴らしく、
観光地では急な坂道を2本の紐を使って安全に車椅子を引いてくださり、
行動に勇気付けられ感心しました。

今年の大森代官資料館でも、車椅子ではだめだろうと諦らめてしまう所を持ち上げてもらって、
ここでも勇気をもらいました。


このような刺激を受けると、普段外出も難しいのですが出てみようなんて気になるのです。

 ビラあさやまに行くまでの私は治療法もない病気にどうしょうもなく、希望が持てず、
やっと造った車椅子も しっくりこないし、この先どうなるんだろうと滅入るばかりでした。
   


 外出しようとすると、不安から下痢になったり、益々閉じこもっていました。
ビラでは やさしい笑顔に迎えられ、障害のため不自由に感じたことを話したら、
訪問看護婦さんや理学療法士の先生、市役所の社会福祉課、健康長寿課、
松江のいきいきプラザからも 私の手助けになる福祉機器を
実際に何度も来ていただいて試行錯誤して、

今ではトイレの昇降機、昇降電動車椅子、昇降電動ベットを利用することで、
不自由が和らぎ、家族共々心身大変喜んでおります。

  


福祉給付対象になるものとそうでないものがあり、
座椅子型の昇降などは対象外になってしまい もう少し安くならないものでしょうか。

昇降電動車椅子に乗れば、自由に行動できるのに、
バリアフリーの所が ほとんどなく疲れてしまうのが現状です。

それでも私たちは出来るだけ社会に出て、不自由さを理解してもらう努力をしていかないと
改善が望めない思います。
最近ではアイマスクや車椅子体験をされたり、
介護ヘルパー、ボランティアとよく耳にし喜んでいます。

いろんなネットワークを有効に使えばきっとよくなるとここ数年で思えるようになったのも
ビラで機能訓練に参加させていただいたお陰と感謝しております。

進行する病気のため、出来なくなれば補うための機器を探し、
今後もいつもアンテナを張って負けずに前進したいと思います。



                                       99年3月 『看とり』 (みとり)に書く

この有意義だった「機能訓練」も99年4月からは無くなってしまいました。
楽しんで「機能訓練」に参加していた皆は福祉に取り残せれた気もして、寂しく感じています。

2000年からの介護保険は、どうなるんでしょう??
とっても、不安です・・・…
今、以上に 良くなる事を望むのですが・・・ やっぱり不安です。。。